そこで、新しい仮想マシンを作る手順について整理しておこうと思う。
新しい仮想マシンを作成する手順は、こちらで把握している限り以下の5つだ。
- virt-installコマンドで作る
- 仮想ディスク等を用意し、仮想マシンの定義ファイル(xmlファイル)を作成、virshにそれを取り込む
- virt-managerを用いて作成する
- 物理マシンからKVM/QEMUにコンバートする(P2V)
- 他のハイパーバイザーで作成した仮想マシン(VMware製品で作成した仮想マシン等)から移行する
2番目は同様に、pisces忘れるな で記載済み。
今回は、今後最も使うことになると思われる、3番目に触れたいと思う。
3番目を実施するうえで、いくつか注意しないといけない点がある。
- まず、コンソールはspiceプロトコルになるのだが、これがデフォルトではTLS接続も有効化されてしまう。現時点では、spiceプロトコル用のTLS設定(証明書類)はまったく用意していないため、起動時にコケてしまう可能性がある。そのため、仮想マシン作成直後は、spice設定はいじらないようにする。
- 仮想マシン作成時は、予めOSインストールメディアを用意しておくか、予め作成済みの仮想ディスクを用意しておく必要がある。インストールメディアを用意しての導入は、最初の仮想マシン起動が上手くいかないことがあるため、予め仮想ディスクを作成しておくことにする。
まずは、aquariusでvirt-managerを起動する。
(aquairus) $ virt-manager
仮想マシンマネージャーが起動したら、新規に仮想ディスクを作成する。
メニューバーの「編集」から「接続の詳細」だ。
「接続の詳細」画面が立ち上がってくると思う。
そこの「ストレージ」をクリックしよう。
ストレージプールの一覧(今は、defaultプールしか存在しないが)と、そのストレージプールに入っている仮想ディスク(ボリューム)の一覧が表示されるはずだ。(幾つかのisoファイル等を追加しているため、少し多いが。)
defaultプールに仮想ディスクを追加したいので、このまま「ボリューム」の右横の+ボタンをクリックしよう。
「ストレージボリュームを追加」というウィンドウが開く。
新規に作成する仮想ストレージの名前、サイズを決めたら「完了」だ。
仮想ディスクのフォーマットが幾つか選べるが、とりあえずqcow2にしておこう。
(他のフォーマットは別途調査する)
今回は名前をtest、容量を40GBにしてみたぞ。
(すぐ削除するツモリなので、仮の名前にしている)
作成されたのが確認できるはずだ。
確認できたら、「接続の詳細」画面はメニューバーの「ファイル」から「Close」でクローズしよう。
いよいよ、仮想マシンの作成だ。
「仮想マシンマネージャー」のメニューバー「ファイル」から「新しい仮想マシン」をクリック。
「新しい仮想マシン」というウィンドウが開いてくる。いわゆるウィザード形式だ。
この最初の画面に4つの選択肢が出てくるが、ここで先ほど作成した仮想ディスクを用いることになる。
そのため、「既存のディスクイメージをインポート」にチェックを入れて、「Forward」だ。
(他の手順も暇があったら試してみたいが。)
次の画面は、仮想ストレージを指定する画面だ。「参照」ボタンを使って、先ほど作成したtest.qcow2を指定しよう。
同画面で、ゲストOSの種類とバージョンを選択することができる。
この指定は、virt-managerでは後から変更が出来ない。virshからなら変更できるだろうけど。
今回は下図のように、Linux / Ubuntu 16.04 を選んでおく。
次の画面は、割り当てるメモリー量とCPU数だ。これは後からでも簡単に変更できるので、とりあえず表示されている通りの1024MB/1CPUにしておこう。
これでとりあえず最低限のことは出来たが、このタイミングでまだ手を加えておきたいところがある。
上図の「名前」欄は、仮想マシンの名前に相当する。(piscesとかariesとかのね)
今回は、すぐ削除するツモリなので、testとしておく。
また、「インストール前に設定をカスタマイズする」にチェックを入れておくと、細かい設定変更が可能だ。
一応、チェックを入れておこう。
最後の「ネットワークの選択」は、三角マークをクリックしていればわかる通り、接続するNICをdefaultにするか、先日作成したOpen vSwitchのスイッチにするかが選べる。
Open vSwitchのスイッチを選ぼう。
「完了」をクリックすると、今作った仮想マシンの詳細設定を実施する画面になる。
後から幾つか変更することになるが、今はとりあえず「概要」ページの「ファームウェア」だけチェックしておこう。
BIOSかUEFIかを選べるはずなのだが、現時点ではKVM用のUEFIをインストールしていないため、変更することが出来ない。
しかもこれ、仮想マシン作成時にしか変更することが出来ないのだ。
一旦はこのまま、「インストール」をクリックしてしまおう。
すぐにコンソール画面が出て、No bootable device.と表示されて止まったはずだ。
そんなことは当たり前で、用意した仮想ディスクは空っぽだし、ブート可能なCDメディア等も用意していない。これで起動してくるはずは無い。
とりあえずは停止させてしまおう。
メニューバーから、「強制的に電源OFF」だ。
確認ダイアログが出るので「Yes」をクリックしよう。
仮想マシンのモニタ画面は「仮想マシンが稼動していません」の状態になったはず。
こちらも、メニューバーからCloseしよう。
仮想マシンの一覧に、先ほど作成した「test」が表示されているのが確認できるはずだ。
次回は、このtestにUbuntuをインストールしてみる。
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