2016年10月21日金曜日

virt-managerで新規仮想マシンを作ろう その2

というわけで、仮想マシンtestは出来上がった。
とはいえ、OSも何も入っていないので、今回はOSを導入するところ(と、その前後の作業)だ。

まずは、新規仮想マシンにインストールするOSメディアの用意からだ。
testには、つい先日リリースされたばかりのUbuntu 16.10を導入してみよう。

というわけで、Ubuntu 16.10のインストールメディアの入手からだ。

(aquarius) $ sudo su -
(aquarius) # cd /var/lib/libvirt/images
(aquarius) # pwd
(aquarius) # df .
ディスクに空き容量があることは確認しておこう。

(aquarius) # wget http://releases.ubuntu.com/16.10/ubuntu-16.10-server-amd64.iso
(aquarius) # ls -l
(aquarius) # chown libvirt-qemu:kvm ubuntu-16.10-server-amd64.iso
(aquarius) # chmod 644 ubuntu-16.10-server-amd64.iso
(aquarius) # ls -l
(aquarius) # exit

これでメディアは用意できた。

今ダウンロードしたばかりの.isoイメージ、libvirtに認識されていないかもしれない。
一度認識させておこう。
(aquarius) $ virsh pool-refresh default
(aquarius) $ virsh vol-list default
(aquarius) $ virsh vol-info ubuntu-16.10-server-amd64.iso default
先ほどダウンロードしたメディアの情報が出てきたらOKだ。

続いて、spiceのポートを変更しよう。
仮想マシン作成時、spiceの設定は一切いじっていない。そのため、デフォルトのautoになっているはずだ。
これだと、遠隔接続でポート転送設定を組み合わせたい時に不便だ。なので、固定ポートを設定しておこう。
しまった、spiceのポートだ!で設定したことと同じことを行うのだが、piscesで9001、ariesで9003を使用しているので、testは暫定的に9005を指定しよう。

(aquarius) $ virsh edit test
以下のブロックを探し出そう。
    <graphics type='spice' autoport='yes'>
      <image compression='off'/>
    </graphics>
このブロックを、以下のように修正だ。
    <graphics type='spice' port='9005' autoport='no' listen='127.0.0.1'>
      <listen type='address' address='127.0.0.1'/>
      <image compression='off'/>
    </graphics>

これで、この仮想マシンには、piscesやariesと同じような形で接続が出来るようになった。(teratermでのポート転送は追加しておく必要があるが。)

ここまで出来たら、仮想マシンにOSをインストールする流れだ。
virt-managerを起動して、.isoイメージをマウント、仮想マシンの電源を入れる。
(aquarius) $ virt-manager
(すでにvirt-managerを起動していたら、わざわざ起動する必要は無いぞ)

test仮想マシンをクリックして選択し、メニューバーの「編集」から「仮想マシンの詳細」をクリックしよう。


仮想マシンのウィンドウが出たら、メニューバーの「表示」から「詳細」を選択だ。


仮想マシンの詳細設定が表示される。
この仮想マシンには、まだCD-ROMドライブを付けていないので、CD-ROMドライブを搭載する。
左下の「ハードウェアを追加」のボタンをクリックだ。


「新しいハードウェアを追加」の画面が表示されたら、左のハードウェアの種類で「Storage」が選択されていることを確認(選択されてなかったらクリックして選択)し、デバイスの種類を変更しよう。
(デフォルトでは、「ディスクデバイス」になっているはずだ)


デバイスの種類を「CD-ROMデバイス」に変更したら、マウントするメディアを指定するために、すぐ上の「管理」ボタンをクリック。


ストレージボリュームを選択する画面が出てくるので、「default」プールのubuntu16.10メディアを選択し、「ボリュームの選択」ボタンをクリック。


指定した.isoファイルが選択されているのが確認できたら、「完了」ボタンでウィンドウを閉じよう。


ハードウェア一覧に「IDE CD-ROM」が入ったのが確認できたら、今度は、CD-ROMからブートするために「ブートオプション」をクリックしよう。


起動デバイスの順序に、仮想ディスク、仮想CD-ROM、仮想NICの3つが入っていると思う。
仮想ディスクと仮想CD-ROMにチェックを入れて、ボックス右側の上下ボタンで、仮想CD-ROMが上に来るようにしよう。
設定したら、右下の「Apply」ボタンで確定する。


ブート順の指定が終わったら、仮想マシンを起動しよう。
まずは画面をコンソールに切り替えて、「仮想マシンの電源を入れる」ボタンだ。


すぐにメディアブートして、インストーラーが立ち上がってくるはず。
適当にインストールしてみよう。(この環境は、適当に動かしたらすぐ消すので、あまり細かいことは考えなくていいぞ。)
ホスト名は、仮想マシン名と同じく「test」にしておくことにする。


インストーラーの最後に、「メディアが取り除かれていることを確認してください」の画面が出てくる。
この時点で、仮想CD-ROMから.isoファイルを取り出しておこう。
「仮想マシンの情報を表示」ボタンを押す。(マウスカーソルが画面から出ない場合は、キーボードの左Ctrlキーと左Altキーの同時押しで出せるようになるぞ。)


画面左から「CD-ROM」ドライブを選択し、「Disconnect」ボタンで取り外せる。


取り外したら、もう一度コンソールを表示させ、作業を継続しよう。


インストールが完了したら、自動で再起動され、testが起動してくる。


ちなみに、sshのポート転送設定(9005番ポートの設定)が正しく出来ていれば、Remote-Viewerから接続することも可能だ。


この場合、今までつないでいたコンソールが「エラー: ハイパーバイザーホストへのビューアーの接続は拒否されたか切断されました。」というエラーになって切断されるが、正常動作だ。
仮想マシン設定の画面を一度閉じて、仮想マシンマネージャーから再度testを開けば、また見ることが出来るようになる。


これで、virt-managerから仮想マシンを作成する手順は終わりだ。
testを使用することは無いので、シャットダウンしておこう。
(test) $ sudo shutdown -h now

次回は、このtestを削除する手順だ。

0 件のコメント:

コメントを投稿